ほしい家ではない！帰りたい家を見つける探し方とは？住まい選びのコツをご紹介

なぜ「帰りたい家」を探すことが大切なのかという観点

「帰りたい家」というのは単なる居住場所ではなく、心から安らげる暮らしの拠点としての価値があります。

まず、リラックスできる住まいは「どこに住むか」ではなく「どう暮らすか」が重要であり、日常に安らぎを感じられることが、毎日の幸福感の基盤となります。そのような家は、心が落ち着き、毎日自然と帰りたくなる空間であり、生活の質を大きく向上させます。

また、人は人生の約70％を住まいで過ごすと言われるほど、暮らしと住まいは切り離せません。「どんな家に住みたいか」を考えることは、自身の人生の在り方と向き合うことと同義です。

そのため、帰りたい家の探し方には、単なる物件探しを超えて、自らの暮らしを見つめるきっかけとなる意義があるのです。

「帰りたい家」に必要な条件を整理する方法

「帰りたい家」を探す第一歩は、自分にとっての「落ち着く空間」「心地よい環境」が何かを明確にすることです。具体的には、以下のようなプロセスで整理すると分かりやすくなります。

まずは、今の住まいや訪れた場所で「気持ちがほっとした」「落ち着いた」と感じた要素をすべて書き出してみましょう。

例えば、柔らかな照明、ナチュラルな素材感、風通しの良さ、視線が気にならないプライバシー性などがあげられます。これらは、多くの住まいにおいて心地よさを生む重要なポイントであることが実際の住宅コラムでも示されています。

次に、現在重視したい要素（窓の向き、自然との距離感、素材の温かみ、整理しやすさ、収納のしやすさなど）をカテゴリごとに整理しましょう。たとえば、内装・照明・動線・収納・素材など、項目ごとに分類することで見通しがつきます。これは「落ち着く家」に共通する間取りの工夫や素材の選び方といった観点にも合致します。

最後に、それぞれの条件に優先順位をつけ、重要な要素ほど上位に配置しましょう。条件を書き出したあとに、「私にとってもっとも必要なのは“安心感のある光”か、“整理しやすい収納”か」など、自分の暮らしの軸を見つめ直すことができます。以下に、整理の補助として使える表の例をご紹介します（例は3項目）。

このように、自分にとって心地よいと思える体験や感覚を書き出し、整理・分類・優先順位付けを行うことで、「帰りたい」と感じる家の条件が見えてきます。

そして、その条件をもとに、あなたが本当に安心して帰れる、心地よい住まいへ一歩ずつ近づけるのです。

理想の「帰りたい家」のイメージを具体化するステップ

「帰りたい家」のイメージをより明確にするためには、まず日常の生活シーンを思い浮かべ、どのような瞬間に「帰りたい」と感じるかを具体的に想像することが大切です。

例えば、夕暮れ時にリビングで家族と語らう時間、朝の陽だまりでくつろぐ読書のひととき、雨音を聞きながらお茶を楽しむなど、自分にとって心地よい瞬間を思い描きましょう。その際に、五感に訴える素材の質感や色味、光の入り方などにも注意を向けると、単なる映像ではないリアルな感覚が伴ったイメージに近づきます。特に、肌触りの良いファブリックや自然素材、調光可能な照明、好きな香りや音楽など、触覚・視覚・嗅覚・聴覚を意識すると、イメージはより豊かになります（例：質感の良い布、小鳥のさえずりや香りのある玄関など）。

その次のステップとして、ノートや写真などを使ってイメージを可視化する方法があります。例えば、自分が「帰りたい」と感じた空間の写真や素材サンプル、色見本や照明のイラストをノートに貼り付けたり、手描きでイメージを書き込むことです。これにより頭の中の漠然とした感覚を、目に見える形としてまとめられます。

「自己分析シート」などを活用し、現在の住まいの良い点・改善したい点、理想の暮らしの具体像を整理することも効果的です。

以下の表にまとめると、イメージの具体化に取り組む際のステップが分かりやすく整理できます。

このようにイメージを具体化し、可視化するプロセスを通じて、住まいへの想いや理想が明確になります。

その可視化したイメージは、自社に相談される際のコミュニケーションにも有効で、「どういう家に帰りたいか」を具体的に共有できる第一歩になります。

「帰りたい家」を見つけるための行動の始め方

まずは、あなたが「帰りたい」と感じる場所の共通点を見つける習慣を作りましょう。

例えば、行きつけのカフェ、子どもが楽しめる遊具がある公園、自宅のお気に入りインテリアなど、心地よさを感じた場所について、その時間帯・光の具合・音や香りなど、五感を使って感じたことを書き留めるのがおすすめです。

香りや灯りが心地よさに影響することは多くの事例でも紹介されています。玄関先に自分だけの香りを置いて、帰ってきた実感を強める方法もあります。また、感覚に注目することで、自分の理想とする「帰りたい家」のイメージが明確になります。

次に、実際にあなたが心地よかった場所に足を運び、その体験を記録しましょう。

例えば、間接照明の柔らかな明かり、自然素材の温もり、すっきりした収納の心地よさなど、気づいた要素をノートやスマホに記録しておくと有効です。リラックスできる部屋作りには、モノの置き方を整えること、間接照明を取り入れることなど、具体的な工夫が重要とされています。こうした体験の記録が、自分にとっての「帰りたい家」の軸を作ります。

最後に、その記録をもとにして、どんな家が「帰りたい家」になるかを、ぜひ当社にご相談ください。当社では、お客様が感じた「帰りたい」感覚をしっかりとヒアリングし、それを基にプランをご提案いたします。以下の表のように、記録した要素を整理すると、共有もしやすくなります。

このように整理した情報をもとに、ご希望の感覚を共有していただくことで、「帰りたい家」の具体像をともに描いていけます。まずは「帰りたい場所」の感覚を書き留めることから一歩を踏み出してみてください。

まとめ

「帰りたい家」の探し方は、物件選びとは一味違い、自分の心が自然と安らぐ場所を見つけるプロセスです。

単に条件で選ぶのではなく、自分の価値観や毎日の暮らしに目を向けることで、本当に帰りたいと思える家のイメージが見えてきます。住まいに求める心地よさや安心感を丁寧に言葉やカタチにすることで、理想の「帰りたい家」が現実味を帯びていきます。次のステップへ進む気持ちが生まれるはずです。